2016年1月30日土曜日

天橋立の股のぞき


12月のパレスチナへの旅はいささか心が緊張と高揚したので新年は心穏やかに始めたいものだと京都に出掛けた。

正月らしさを感じられるスポットはなんといっても神社。初めて訪れた正月の下鴨神社は緑と掃き清められた玉砂利に赤い社殿と白装束の巫女さんが映え美しかった。清々しい。世界遺産にも登録されている下鴨神社(賀茂御祖神社)はこの地に建てられて2千年以上も経っているとのこと。どおりで杜に深みがある。
その杜に魅了され京都から足を延ばして天橋立に行こうと思い立つ。
理由は自分の目で神話を確かめて見たくなったから。今までに日本三景のひとつと言われている天橋立には行ったことがない。あまりにも有名観光スポット過ぎて敬遠していたからである。今は原本がない「丹後風土記(8c中頃成立)」にもこの天橋立の事が書かれているという。なるほど行ってみて古来よりずっと有名であり続けてきただけはある景色だと実感する。有名な「股のぞき」もして見た。なんと陸から天に橋が架かっているように股の間から見えるではないか。地上から天に昇っていく龍のようにも見える。

                    天橋立の股のぞき

ここが国(島)生み神話のイザナギとイザナミの天浮橋(あめのうきはし)だと思えば、思えなくもない。
丹後半島には日本が縄文時代と呼んでいる時期に(1万5千年前―2千3百年前)、すでに人が住んでいた。縄文石斧、黒曜石のヘラ、祭祀土器、勾玉が眞名井神社周辺で多く出土したそうである。この地が日本海を挟んで大陸との人と物の交流・交易がいかに盛んだったかを物語っている。

天橋立を渡ると元伊勢籠(もといせこの)神社に着いた。伊勢神宮の外宮に祀られている豊受大神の出身地だそうな。その奥院が眞名井神社で深い杜に囲まれていた。水と杜と磐座に象徴される自然崇拝をむねとする日本神道の真の姿を見た気がした。

元伊勢籠神社

眞名井神社

日本最古の歴史書と云われる古事記と日本書紀を鵜呑みにする気も詮索する気もないが創生神話を知っておく事は大事だと思っている。それと合わせて天橋立の股のぞきのような視点で歴史を見る事も大切だと私は考えている。地図を逆さにして見ると日本が日本海という内海を挟んで大陸と陸続きのように見えるのは事実なのだから。

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